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「働き方改革関連法案」要綱が答申─医師にも関わる改正ポイントはここだ【まとめてみました】

No.4874 (2017年09月23日発行) P.10

登録日: 2017-09-22

最終更新日: 2017-09-21

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  • 労働政策審議会(厚生労働相の諮問機関、公労使三者の代表で構成)が15日、「働き方改革関連法案」の要綱を「概ね妥当」と答申した。法案は今後、与党の審査を経て、国会へ提出される。法案は、政府の「働き方改革実行計画」に基づき、労働基準法(労基法)など関連法の改正を一括したもの(表1)。法案に盛り込まれた多岐にわたる項目の中から、医師にも関連がある施策を中心に内容を概説する。


    時間外労働規制、医師は5年適用猶予

    法案の目玉の1つは、長時間労働是正のための時間外労働の上限新設だ(表2)。労基法第36条に基づく労使協定(三六協定、用語解説①)で可能となる時間外労働の上限を原則「月45時間、年360時間」と明記。繁忙期などの臨時的な特例の場合でも「年720時間、単月100時間未満、複数月平均80時間」を限度と定め、違反には罰則を科す。



    医師については、医師法に基づく応招義務など職業の公共性に鑑み、上限規制の対象にしつつ、適用時期を「法施行5年後メド」(早くとも2024年)とした。自動車運転業と建設業も、医師同様に規制の適用が他業種より約5年先送りされる。

    新商品・新技術等の開発に携わる研究開発業については、上限規制を現行のまま適用除外とする一方で、新たな健康確保措置を設ける。労働安全衛生法(安衛法)を改正し、時間外労働が月100時間超の労働者には、医師による面接指導の実施を義務化し、違反には罰則を科す。

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