医療関係40団体で構成する「国民医療推進協議会」(会長=横倉義武日本医師会会長)は11月22日、都内で総決起大会を開いた。大会には医療関係者や厚生労働系議員など約800名が集まり、次期診療報酬改定のプラス改定に向けた財源確保などを要望する決議を採択した。
大会で横倉氏は、財務省や保険者団体が求めるマイナス改定が実現した場合の影響について、「地域医療の崩壊は地域の崩壊につながる。政府が進めてきた地方創生や1億総活躍の国づくりといった施策と相反する事態が各地で生じることが懸念される」と強調。安倍晋三首相が経済界に来年の春闘で3%の賃上げを要請したことに触れ、「政府として、医療に携わる300万人以上の賃上げに向けた覚悟を2018年度診療報酬改定で示すべき」と訴えた。
さらに横倉氏は、医療界で3%の賃上げを行う場合の試算を公表。「医療費ベースで約6300億、国費ベースで約1000億、改定率1.4%相当の財源が必要になる」と指摘した。
大会には、自由民主党の高村正彦副総裁も出席。「厳しい財政状況を踏まえながらも必要な財源はしっかり確保していく」との決意を表明した。