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入学試験の問題[なかのとおるのええ加減でいきまっせ!(178)]

No.4884 (2017年12月02日発行) P.73

仲野 徹 (大阪大学病理学教授)

登録日: 2017-11-29

最終更新日: 2017-11-28

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  • タイトルを見て、また大学入試の問題点についての話かと思われたかもしれない。が、今回は違う。拙文が入試問題に使われた、というお話である。

    昨年の6月に出版された『転換期を生きるきみたちへ』と題された本に、「科学者の考え方─生命科学からの私見」という文章を寄稿させてもらった。編者の、武道家にして思想家、そして私もメンバーである秘密結社・甲南麻雀連盟の総裁、内田樹先生のご依頼によるものである。

    中高生向け、全部で11編のエッセイ集だ。内田先生は「身体に訊く─言葉を伝えるとはどういうことか」、元大阪大学総長の鷲田清一先生は「社会に力がついたと言えるとき」など、錚々たるメンバー(注:私以外)が、好き勝手なテーマで執筆している。

    おそらく、生徒諸君だけでなく、中学校や高校の先生にもお読みいただけたのだろう。しかし、内田、鷲田という大学入試問題頻出作者の文章はいざしらず、仲野ごときの文章まで入試に、それも何校にも使っていただけたのは恐縮でしかたがない。

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