日本専門医機構は8日の理事会後の会見で、先月15日で終了した専攻医の一次登録について、都市部において過去5年間の平均人数を超えないよう調整することができたと報告した。
来年度からスタートする新専門医制度の一次登録は10月10日から開始。その際、都市部への専攻医の集中が懸念されていたことから運用細則で、医師数の減少している外科、産婦人科、病理、臨床検査以外の14基本領域については、東京、神奈川、愛知、大阪、福岡の5都府県は専攻医の総数が過去5年の専攻医採用実績の平均値を超えないものと規定していた。
会見で説明した山下英俊副理事長によると、一次登録を終えて精査した結果、2年目の初期研修医の9割以上にあたる7989人から応募があり、複数の診療科が都市部で過去5年間の平均を超えていた。そのため機構は、当該領域学会に調整を依頼。その結果、過去5年間の平均値以下に調整することができたとする。なお、専攻医の二次登録は12月16日〜来年1月15日まで。
このほか会見では、休職や出産などの事情により、来年度の途中から専門医研修をスタートさせる初期研修医も4月から始める医師と同様に専攻医登録の手続きが必要であることが説明された。各学会や研修医からの問い合わせが多いため、機構のホームページにも同様の説明を掲載する。