東京都医師会は22日、第289回臨時代議員会を開催した。尾﨑治夫会長は冒頭挨拶で、東京オリンピックに向けて構築する医療体制が健康寿命の延伸に寄与することに期待を示した。
尾﨑氏は、2年4カ月後に迫る東京オリンピックに向け、熱中症対策や感染症対策、訪日外国人への医療を準備する必要性を指摘。「オリンピックを契機にこうした医療体制をつくることは決して無駄ではない」との考えを示した。その上で、日本人の死亡のリスク要因について、「1位がたばこ、2位が高血圧、3位が運動不足」と列挙。1位のたばこ対策については、オリンピックを通じて推進されることに期待を寄せ、「国際基準に則った受動喫煙防止条例がきちんとできるように全力を尽くしたい」と強調した。
同日の代議員会では、2018年度の都医の事業計画が報告された。東京オリンピック・パラリンピックに向けては、日本医師会や競技大会組織委員会、都の準備局と連携し、救急医療の提供体制のあり方を検討するとしたほか、「医療関係団体と協力して、飲食店を含む屋内全面禁煙を内容とする受動喫煙防止の法的整備を求める」とした。また、「外国人医療に関する事項」を新設。訪日外国人旅行者への医療体制の構築に向け検討・充実を図るとした。