□かぜ症状を引き起こす種々の呼吸器ウイルスの中で,インフルエンザはワクチンと治療薬が利用できる唯一のウイルス感染症である。
□現在,わが国では4種類のノイラミニダーゼ阻害薬が使用でき,患者の年齢や状態に応じてこれらの薬を使いわける。
□1~4日の潜伏期間のあと,鼻汁,咽頭痛,咳嗽などの感冒症状に加え,突然の高熱や全身倦怠感,頭痛,筋肉痛,関節痛などのいわゆるインフルエンザ様症状が出現する。
□インフルエンザ様症状を呈さない症例があり,また逆にインフルエンザ以外の呼吸器ウイルスでもインフルエンザ様症状を呈することがあるため,症状のみではなく地域の流行状況なども勘案しながら総合的に判断し,インフルエンザが疑われる場合には迅速抗原検出キットで検査する1)。
□迅速抗原検出キットが頻用されているが,発症早期には偽陰性となる可能性があり,注意が必要である。
□特に発症後12時間以内の検査陽性率は4割以下と低く,強く疑う場合には時間をおいて再検査を行う2)。
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