□動脈血pH<7.35が酸血症(アシデミア),pH>7.45がアルカリ血症(アルカレミア)である。
□代謝性アシドーシスとは代謝的な要素による酸の増加(産生過剰か排泄低下)や,HCO3-の低下によって酸血症が引き起こされる病態全般を指す。
□代謝性アシドーシス自体に症状はないが,代謝性アシドーシスの結果で酸血症になった場合,その程度や起こった速度によって様々な症状が出現する。
□酸血症の程度が軽度であれば無症状であることが多いが,重度(pH<7.10)になると倦怠感,悪心,嘔吐とともに呼吸性代償の結果である頻呼吸が起こる。また,急速に酸血症が出現した場合には,その症状がより重篤となる。
□代謝性アシドーシスはアニオンギャップ(anion gap:AG)が増加しているか,正常かによって,高AG性代謝性アシドーシスと正常AG性代謝性アシドーシスに大別される。
□原因:有機酸が蓄積するような病態。
□代表疾患:①ケトアシドーシス(糖尿病性ケトアシドーシス,アルコール性ケトアシドーシス,飢餓),②乳酸アシドーシス(ショック,痙攣,低酸素血症,薬剤,敗血症,中毒),③尿毒症。
□原因:腎臓での酸排泄障害やHCO3−の吸収障害,消化管でのHCO3−の喪失,酸の過剰投与など。
□代表疾患:①尿細管性アシドーシス,②腎不全,③下痢,④薬物(アセタゾラミド)。
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