□骨軟化症(osteomalacia)の病態は骨石灰化障害である。骨端線閉鎖以前に発症するものは,くる病(rickets)と呼ばれる。
□骨石灰化障害は組織学的には過剰な類骨(未石灰化骨)や,骨標識のパターン異常により確認される1)2)。
□骨痛,筋力低下,骨格(胸郭や脊柱)変形。単純X線で形態異常(長管骨の弯曲),骨陰影濃度の低下(骨密度低下)。
□偽骨折(Looser zone,改構層)は骨軟化症に特徴的で長管骨皮質骨部,大腿骨頸部,坐骨,恥骨などにみられる。
□血液,尿検査では,骨型アルカリフォスファターゼ(ALP)高値である。血清リンは低値。25-水酸化ビタミンD (25-OHビタミンD)はビタミンD欠乏性で低値。副甲状腺ホルモン(parathyroid hormone:PTH),1,25-水酸化ビタミンD(1,25-(OH)2ビタミンD)は病態ごとに異なる。線維芽細胞増殖因子(fibroblast growth factor:FGF)23は,FGF23関連低リン血症で高値。
□生検骨組織では,類骨(未石灰化骨)過剰状態や骨標識のパターンが異常(確定診断に至る)。
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