□腎盂尿管腫瘍は上部尿路腫瘍とも呼ばれ,尿路上皮から発生する尿路上皮癌が大多数を占める。
□膀胱癌と組織学的には同一であるが,膀胱癌と比較して一般的に予後は不良である。
□診断の契機として,自覚症状の中では肉眼的血尿が圧倒的に多いが,近年ではほかの理由によって実施された尿検査,超音波検査,CTなどで偶発的に発見される無症候性のものも多い。
□尿所見は血尿や尿細胞診陽性を示すものが多いが,尿管の完全閉塞を伴っている症例などでは特に異常所見を呈さないものもある。
□画像検査で腫瘍による尿管閉塞を伴う場合には,その中枢側の尿路拡張(水腎症・水尿管など)がみられる。
□腫瘤形成を伴わずに広範囲に腎盂・尿管の壁肥厚を呈する症例も見受けられる。
□血清・尿中の分子マーカーとして確立されたものはない。
□ほかに上記所見を示しうる疾患(尿路結石,炎症性変化など)との鑑別が問題となる。
□最終的には腎盂尿管鏡下生検を要することも稀ではない。
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