□年齢依存性に発症し,症状は50歳代から出現し,60歳代から治療を必要とする場合が多い。
□前立腺肥大症診療ガイドライン1)によれば,疾患の定義は「前立腺の良性過形成による下部尿路機能障害を呈する疾患で,通常は前立腺腫大と下部尿路閉塞を示唆する下部尿路症状を伴う」としている。しかし前立腺腫大は必要要件であるが,下部尿路閉塞,下部尿路症状は必ずしも伴っていないこともある。
□蓄尿症状(頻尿,尿意切迫感,夜間頻尿),排尿症状(尿線途絶,尿勢低下,腹圧排尿),排尿後症状(残尿感)が代表的で,これらの症状を国際前立腺症状スコア(international prostate symptom score:IPSS)を用いて聴取する。QOLスコアも同時に記入してもらう(表)。
□尿検査とともに,腹部超音波検査による前立腺体積と残尿量の測定を行う。
□前立腺癌との鑑別のためPSA測定も必須である。
□尿流測定で尿勢を測定すると治療効果を判定しやすい。
□治療効果が不十分のときは,泌尿器科専門医による尿流動態検査や,尿道・膀胱の内視鏡検査などの精密検査を必要とする場合もある。
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