□外傷後ストレス障害(posttraumatic stress disorder:PTSD)では,生死に関わるほどの出来事を直接体験するか,直面させられた体験(外傷体験)が診断の前提となる。
□外傷体験後に出現する様々な症状は1カ月を超えて継続,もしくは遅くとも6カ月以内に出現する場合に診断が検討される。
□再体験(侵入)症状,認知や気分の異常,回避,過覚醒が主症状である。
□生涯有病率は8%程度であるが,若年成人に多いとも言われる。
□精神療法が第一選択であり薬物療法も行われるが,慢性化することも多い。
□代表的症状は以下のものであるが,他の精神障害との併存が多く,様々な症状が認められる。
□再体験(侵入)症状:外傷体験を生々しく繰り返し思い出したり,それに関連した夢をみる。
□認知や気分の異常:外傷体験を忘れようと感情が麻痺し反応が鈍くなる。
□回避:外傷体験に関連があるすべてのものを回避する。
□過覚醒:睡眠障害,イライラ感,集中困難,驚愕反応などを認める。
□脳内に器質的異常を認めない。
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