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注意欠如・多動症(ADHD)

登録日:
2017-03-16
最終更新日:
2017-03-29
田中康雄 (こころとそだちのクリニックむすびめ院長)
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  • ■疾患メモ

    注意欠如・多動症(attention-deficit/hyperactivity
    disorder:ADHD)は発達障害の1つである。

    不注意と多動性・衝動性を主症状としている。

    子どもで約5%,成人で約2.5%認められる。男女比は小児期で2:1,成人期で1.6:1と男性に多く,女性は不注意の特徴を持つものが多い。

    他の発達障害や精神障害の併存症が存在しやすい。

    ■代表的症状・検査所見

    【症状】

    DSM-5で診断基準が定められている。

    主症状は日々の生活を難しくしている,①不注意(忘れる,なくす,ケアレスミス,集中困難,注意散漫,順序だてや単純作業が苦手など),②多動性・衝動性(落ち着きがない,おしゃべり,待つことが苦手など)である。

    症状は12歳になる前から存在し,年齢不相応に6カ月以上続き,2つ以上の生活状況で存在する。

    【検査所見】

    次の3つの行動尺度が参考所見となる。①DSM-Ⅳ-TRに準拠した18項目のスケールからなるADHD Rating Scale-Ⅳ(日本語版はADHD-RS),②コナーズの評価スケール(Conners 3),③成人に用いられるコナーズの成人期のADHD評価尺度(Conners Adult ADHD Rating Scale:CAARS)。

    発達全般をみる上でWISC-Ⅳ(5~6歳11カ月まで),WAIS-Ⅲ(16~89歳)は参考となる。

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