監修: | 波多野悦朗(京都大学肝胆膵・移植外科/小児外科 教授) |
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編集: | 貝原 聡(神戸市立医療センター中央市民病院 副院長兼外科・移植外科部長) |
判型: | B5判 |
頁数: | 176頁 |
装丁: | カラー |
発行日: | 2023年02月10日 |
ISBN: | 978-4-7849-6955-5 |
版数: | 第1版 |
付録: | 【電子版付き】 |
手術のトレーニングは単純な手術から始まり、ステップを踏みながらより高難度の手術へと移行していきます。しかし、肝胆膵手術は解剖や手技が複雑で注意するポイントが数多くあり、生命に直結するような重篤な合併症のリスクが伴うため、若い先生にとって少々「とっつきにくい」分野ではないでしょうか。それを解決するためには、若手医師のレベルに合わせた学習プランの作成や手術動画へのアクセスなどの整備が必要ですが、一般の病院では人的制約やハードの面でなかなか難しい場合もあります。そこで、若手医師が肝胆膵手術を学ぶ上での一助となるよう本書を作成しました。 各章の執筆は日本肝胆膵外科学会の高度技能医の資格を持ち、実際臨床で毎日若手医師の指導に直接携わっている中堅の先生方が担当し、京都大学肝胆膵・移植外科/小児外科 教授の波多野悦朗先生に監修をして頂きました。
本書はこれから肝胆膵手術を学ぶ若手の医師を対象としており、実際の臨床で経験する基本的な術式を掲載しました。本文では手術の詳細をイラストや写真を使いながらできるだけわかりやすく解説するのに加え、従来の手術書とは異なり各手技に動画にリンクさせることで実際の手術を見ている感覚で学ぶことができるようになっています。また、各章には臨床で役立つ豆知識をQ&A形式や大切なポイントとして挙げるとともに最後に若手医師へのメッセージを掲載しており、上級医に直接指導を受けているような感覚で学べると思います。
手術前の準備として、解剖の把握、術式の理解などに加え、実際の手術手技をシミュレーションし、手術に参加した後の復習もしっかり行うことが肝胆膵手術の習得には非常に大切です。これらの予習復習を何度も繰り返すことによって、安全に肝胆膵手術ができるようになっていきます。本書がこれから肝胆膵手術を学ぶ若手医師にとって大いに役立つことを期待しております。
2022年12月
神戸市立医療センター中央市民病院 副院長兼外科・移植外科部長
貝原 聡