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医業経営ツールボックス 経営編 Vol.1

◆Vol.1 最近患者数が…

30年前、東京近郊の新興住宅地で小児科を開業し現在にいたります。最近来患数が減少気味です。先行投資は難しい状況ですが、増患のために打つ手は?

30年経過した新興住宅地の人口分布変化に対応できていますか?
まず診療圏の再調査が急務です。もし診療圏に問題がなければ、自院の内部に要因があるかもしれません。多方面での見直しを行いましょう。

一般的に新興住宅地での開業は、同時期に街が生まれているため、人口構造も街と共に高齢化して行きます。近隣の小学校が統合になった、町に子供連れの若い世代が減った、という現象は起きていませんか? 小児科をメインに標榜されておられる場合、診療圏の小児人口の減少は非常に大きなダメージになります。

親世代のみの2人暮らしや共働き世帯の増加も要因となります。このような現象があれば、まず診療圏を再調査することをお薦めします。その結果、診療圏に問題がない場合は、自院の運営に変化があるかもしれません。近隣の医療機関に患者様が移動している、クリニックスタッフの対応に院長先生が気づいておられない問題があることも考えられます。早急に調査し、対応しましょう。
可能であれば、過去2〜3年程度の来患分析を行うことが急務です。
いつ(曜日別来院数、時間帯別来院数)どこから(住所)どんな人が(男女比率、年齢)来患しているか、天候と来院数の推移はどのようになっているか、急に来院しなくなった患者様はいないか等を調査し原因を解明しましょう。

診療科目にもよりますが女性の減少が著しい場合は院内の衛生面チェックなども大切です。特に小児科メインでの場合、待合室や受付のイメージは重要です。駐車場・駐輪場の環境や、クリニックまでの動線に問題はないですか? 調査により、進むべき方向も必ず見えると考えます。

30年の実績を無駄にしないために、結果によっては、人口構造に合った診療形態を考えることも必要かと思われます。診療時間・曜日の変更など、費用をあまりかけずにすぐに対応可能なものもありますので、諦めずにチャレンジしみましょう。
何といっても30年の実績ですから自信をもって進みましょう。

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