【質問者】
片桐 聡 東京女子医科大学附属八千代医療センター 消化器外科准教授
腹腔鏡下肝葉切除は2016年に保険収載されましたが,まだ一般的には普及していない術式です。肝臓内視鏡外科研究会で行っている腹腔鏡下肝切除の前向き症例登録のデータを見ると,葉切除の割合は全国で行われている腹腔鏡下肝切除全体の約8%であり(約80%が部分切除と外側区域切除),まだ限られた施設でのみ行われているのが現状です。死亡率を見ると,腹腔鏡下肝切除全体の90日死亡率が0.22%,亜区域切除以上の大きな肝切除で0.67%と低率であり,全国で安全に行われていることが確認できます。
残り782文字あります
会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する