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遠方の友[炉辺閑話]

No.4941 (2019年01月05日発行) P.80

藤田享宣 (NEC健康管理センター医療顧問)

登録日: 2019-01-05

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「異邦人」や「さよなら」という歌がヒットしていた頃に卒業して、研修に進んでからもう何年経つのだろうか?日々の暮らしに追われて、振り返ることはない。しかし、友人との会話や連絡に懐かしさが込み上げるのが常だ。2500年前の思想家が言っていたように、遠方の朋と会うのはとても楽しいことだ。

同じ道を歩いてきた友人たちだが、趣味が同じでひとときを過ごすのもまた格別である。昨年は猛暑の続いた年だったが、7月下旬に白河高原CCで同級生のゴルフコンペに参加した。台風の接近で、当日はあいにくの雨模様であった。幹事の軽妙な司会で前夜の会食、当日のコンペが行われた。

前夜会食では7名が集まり、たちまち打ち解けて、38年前にタイムスリップしたようだった。歳月は、容姿を年相応にしたり、髪の量を減らしたり、腹囲を一回り大きくしたりしていたが、一方、運動をしていてスリムになったりした人もいる。まさに、その様変わりには驚いたが、20歳代にはそんなことも考えもせずに、それぞれの道を歩みはじめていたわけである。

同級生の最近の情報や物故者のことも話題に上がり、感慨深い一夜だった。早世したT君とは、ここでは何回かプレーしたが、その際には今回幹事のM君も同伴していた。今でも、18番ホールでのT君のプレー振りの残像が目に浮かぶ。いろいろなことが思い出される2日間となった。

ラウンドでは、スコアはカートに備え付けられているナビにホールごとで入力記録していくため、各プレーヤーの打数がわかるようになっている。愉快な、ゆるやかな緊張感のあるプレーができた。甲子温泉から引湯してあるクラブハウスの湯に浸かった後のパーティーでは、ご当地の蕎麦とかラーメンとかをすすりながらの会となった。賞品授与が行われ次回の幹事は私ということになり、再会を約しての笑顔の散会となった。

人は希望、愛を持たないと生きていけないものである。今年も夢を胸に闊歩していこう。

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