研修医として勤めはじめて1年あまりが経ち、日々医療チームの現場で奮闘する中でも、「医師になれた」という感動は今も心の奥に残っている。そんな中、2025年6月に絵の個展を開く機会を頂いた。
私は東京藝術大学の油画科を卒業後、進路を変えて医学部に入り直し、医師となった。医学部在学中から、稀少疾患をテーマにした絵を描き、啓発活動の一環としてSNSで発表してきたが、いつか実際の空間でも展示したいという思いを抱き続けていた。そんな折、たまたま私のことを知った画廊の方からお声をかけて頂き、今回の個展開催につながった。
展示のタイトルは『まなざし』。稀少疾患という、社会の中で見えにくい存在にこそ視線を集めたいという願いを込めた。写真左の作品も、展覧会名と同じく『まなざし』というタイトルをつけた。
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