上下顎骨の大きさ,歯の大きさ,歯周組織,舌,口唇粘膜,成長発育などが強く関与し,何らかの原因で解剖学的な正常咬合が得られない状態である。不正咬合の原因には先天的と後天的な要因がある。
【先天的要因】
先天異常として口唇裂・口蓋裂,ダウン症候群,クルーゾン症候群など,歯数の異常として先天欠如歯,過剰歯など,歯の形態異常として癒合歯,癒着歯,巨大歯,矮小歯など,軟組織の異常として巨舌症,小舌症,無舌症など,がある。
【後天的要因】
全身的要因として内分泌異常,栄養障害など,局所的要因として歯の萌出異常,悪習癖,歯科疾患,耳鼻科疾患,顎関節症,腫瘍,不良補綴物,ブラキシズム,などがある。
歯の形態,位置や歯数などの異常,そして上顎前突,下顎前突,開咬,過蓋咬合,叢生,交叉咬合,などに分類する。
以下の手順で治療計画を立案する。
①顔貌・口腔内写真,口腔内模型,パノラマX線写真,頭部X線規格写真,CTなどのデータを採取し,計測を行う。
②顎運動,咀嚼筋筋電図,舌運動検査などを行う。
③歯性,骨格性の異常を把握し,治療計画を立案する。
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