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私は老嚥[プラタナス]

No.4987 (2019年11月23日発行) P.3

若林秀隆 (横浜市立大学附属市民総合医療センターリハビリテーション科准教授)

登録日: 2019-11-23

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  • 私は摂食嚥下障害のリハビリテーション栄養を専門としています。特にサルコペニアの摂食嚥下障害について研究しています。

    写真は私の嚥下エコー(超音波診断装置)です。摂食嚥下障害の検査というと、嚥下造影検査や嚥下内視鏡検査が有名ですが、嚥下関連筋の筋肉量評価にはエコーのほうが有用です。声帯の動きを見ることができますので、喉頭麻痺・反回神経麻痺が容易に簡単にわかります。咽頭残留や誤嚥の評価も一部は可能です。ベッドサイドや在宅でも、多職種でもエコーは実施可能ですので今後、摂食嚥下障害の検査として徐々に嚥下エコーが普及すると思います。

    私はもともと咽喉が弱く、長時間の講演を行うと声が出なくなり、体力的には産卵後の鮭のようになります。上気道炎から喉頭蓋炎になり、窒息しかけたこともあります。30歳頃から食べ物の咽頭残留が増えました。そして、40歳頃から食事中にムセたり、唾液でムセたりすることが増えました。当初は咽頭から発症する何らかの神経筋疾患ではないかと考えました。その可能性は完全には否定しきれませんが、現時点では老嚥だと自己診断しています。

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