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難病の医療費助成と医療提供体制、来年1月からどう変わる? 【しらべてみました】

No.4721 (2014年10月18日発行) P.12

登録日: 2016-09-08

最終更新日: 2017-03-23

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  • 今年5月の「難病の患者に対する医療等に関する法律」(難病医療法)の成立を受け、難病対策の新たな制度が来年1月から始まる。同時に成立した改正児童福祉法により、小児の難病対策である「小児慢性特定疾病」も見直された。いずれも対象疾患を拡大し医療費助成の仕組みを変更、診断や治療方針の決定を行う「指定医」を創設する。

    指定難病300疾病、小慢700疾病に

    難病医療法では医療費助成の対象となる「指定難病」の条件を①発病の機構が明らかでない、②治療方法が未確立、③長期の療養が必要、④患者数が人口の0.1%程度以下―などと定義。この基準に沿って今後は、助成の対象が現行制度(特定疾患治療研究事業)の56疾病から最終的に約300疾病まで拡大される見通しだ。患者数は約78万人から約150万人へ倍増することが見込まれる。

    厚労省の専門委員会は今月、このうち来年1月から助成を開始する第1次実施分の疾患として、球脊髄性筋萎縮症など110疾病を決定。来春までに残りの約190疾病を選び、夏から第2次実施分の助成を開始する。患者負担は現行の3割から2割に軽減され、所得に応じた上限額が設けられる。

    一方、小児慢性特定疾病は従来の514疾病を整理した598疾病に非典型溶血性尿毒素症候群など107疾病が新たに加わり、705疾病に拡大。対象人数は約11万人から約14〜15万人に増加する。患者負担は成人の半額となる。

    指定難病の第一次実施分と追加された小児慢性特定疾病の一覧は14、15頁。疾患ごとに決められた一定以上の重症度の患者が対象になる。

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