株式会社日本医事新報社 株式会社日本医事新報社

CLOSE

良性骨腫瘍(骨腫瘍類似疾患を含む)[私の治療]

No.5048 (2021年01月23日発行) P.42

森岡秀夫 (国立病院機構参時,国立病院機構東京医療センター整形外科科長)

登録日: 2021-01-24

  • このエントリーをはてなブックマークに追加
    • 1
    • 2
  • next
  • 良性骨腫瘍の種類は多く,その臨床像も多彩である。骨破壊のために病的骨折を起こすものから,無症状で日常生活に支障をきたさないもの,経過中に自然消失するものなど様々である。

    ▶診断のポイント

    骨腫瘍には好発年齢や好発部位があり,痛みなどの臨床症状,単純X線,CT,MRIなどの画像所見を確認し,必要に応じて生検を行い,病理組織学的に診断を行う場合がある。

    ▶私の治療方針・処方の組み立て方

    良性骨腫瘍に対しては外科的治療が基本であるが,病理組織学的に中間悪性群に含まれる骨巨細胞腫には,薬物療法を併用または単独で適応することがある。線維性骨異形成や線維性骨皮質欠損などのように,外傷など他の理由で撮影されたX線で偶発的に発見される場合もあり,無症状であれば経過観察のみにとどめる。しかし,痛みを伴う場合や,骨の脆弱性から病的骨折を起こす可能性が高い骨腫瘍は,手術の適応になることが多い。

    手術は,腫瘍切除のみ,腫瘍搔爬と骨移植または骨セメントの使用,一部の腫瘍に対しては経皮的に低侵襲治療を行うこともある。したがって,重要なことはその診断であり,腫瘍の種類により治療法も異なる。

    残り1,925文字あります

    会員登録頂くことで利用範囲が広がります。 » 会員登録する

    • 1
    • 2
  • next
  • 関連記事・論文

    もっと見る

    関連書籍

    もっと見る

    関連求人情報

    公立小浜温泉病院

    勤務形態: 常勤
    募集科目: 消化器内科 2名、呼吸器内科・循環器内科・腎臓内科(泌尿器科)・整形外科 各1名
    勤務地: 長崎県雲仙市

    公立小浜温泉病院は、国より移譲を受けて、雲仙市と南島原市で組織する雲仙・南島原保健組合(一部事務組合)が開設する公設民営病院です。
    現在、指定管理者制度により医療法人社団 苑田会様へ病院の管理運営を行っていただいております。
    2020年3月に新築移転し、2021年4月に病院名を公立新小浜病院から「公立小浜温泉病院」に変更しました。
    6階建で波穏やかな橘湾の眺望を望むデイルームを配置し、夕日が橘湾に沈む様子はすばらしいロケーションとなっております。

    当病院は島原半島の二次救急医療体制の救急告示病院として救急患者を受け入れています。
    又、地域から強い要望がありました透析業務を2020年4月から開始いたしました。

    ●人口(島原半島二次医療圏の雲仙市、南島原市、島原市):126,764人(令和2年国勢調査)
    今後はさらに、少子高齢化に対応した訪問診療、訪問看護、訪問介護体制が求められています。又、地域の特色を生かした温泉療法(古くから湯治場として有名で、泉質は塩泉で温泉熱量は日本一)を取り入れてリハビリ療法を充実させた病院を構築していきたいと考えています。

    もっと見る

    関連物件情報

    もっと見る

    page top