病理学総論のZoom講義、持ち時間は3時間(60分×3)なのだが、講義は2時間程で切り上げ、あと30分くらいは雑談。毎回アンケートを書かせているので、雑談はそれに対するコメントがメインである。
「母親がいつも後で聞いています」とか、今年の講義はなぜが保護者にえらく人気があった。まるで授業参観だ。なかには「『この先生ええこと言うたはるから、ちゃんと言うこと聞いときや』と母に指導されています」とかいう学生までいて笑える。
例年、恋愛や結婚についての話が盛り上がる。女性医師は3分の1が生涯未婚で、3分の1は結婚するも離婚、残りの3分の1だけが結婚生活を続けているというのは本当ですかと毎年聞かれる。都市伝説だと思うのだけれど、どうなんでしょう。
これに似たような感じで、ある男子学生が、「中高一貫男子校の出身ですが、卒業生のうち3分の1くらいしか結婚ができないという話です。それも、結婚している人の多くはお医者さんです」と書いてきた。
ホンマですか? こういう面白いコメントは必ず雑談タイムで紹介する。そして、「これ、X高校ですかねぇ。個人的な経験からいって、あの学校の出身者は変わった人がかなり多いですから」とコメントした。
すると、猛烈な反論コメントがあった。「X高校の出身者です。確かに変人が多いのは間違いありません。しかし、結婚率は決して低くありません」と。たしかに私が知るX高校出身の変人たちの多くは結婚している。それも、複数回しているのも結構いる。スンマセン、間違えてました。
それと同時に、それはX高校ではなくて、自分の出身校であるP高校あるいはQ高校ではないかというコメントがあった。それぞれ、近畿と東京の中高一貫男子校である。
P高校については、出身者の複数が書いてきたので信憑性は高そうだ。さらに、「母校出身の独身の先生がけっこうおられて、そのことが生徒たちに将来結婚しないことに対する安心感を与えている可能性もあります」とのこと。ホンマですか、アゲイン。
校風というのは不思議なものだ。学生が入れ替わっても連綿とつながっていくのだから。かといって、結婚率の低さまで校風の一部といってええんかしらん。ちなみにP、Q両校とも校風がとても自由らしいんですけど、それって関係あるんでしょうかねぇ。
なかののつぶやき
「今回の内容、エッセイにするかどうかちょっと迷いました。けど、おもろいからエイヤッと。さすがに実際の校名を出すわけにはいきません。で、校名のイニシャルにしようかと思ったのですが、どう考えてもすぐに特定されそうなので、XとかPとかQとかでお茶を濁しておきました。どちらも卒業生自身が書いてきてるんで、内容的には間違いないと思っとります」