No.5078 (2021年08月21日発行) P.68
仲野 徹 (大阪大学病理学教授)
登録日: 2021-08-18
最終更新日: 2021-08-17
夏になるたびに気になるのは、箪笥の引き出しにやたらとたくさんあるTシャツのことだ。数えてみたら、およそ20枚もあった。休みの日、それも夏にしか着ないのだから、どう考えてもこんなにいらんやないか。
ざっと眺めてみたら、4種類くらいに分類できそうだ。まずは、旅行をした時につい買ってしまう記念品系である。自分のためのおみやげを買う時、貧乏性なので、つい家で使えるものをと思ってしまう。
天候不良で諦めざるをえなかったモンブラン挑戦の後で買ったやつ(写真)。インド北部のラダックでは孫とおそろいにと何枚も買ったので、店のおじさんは値引きしてやると言ってくれたのに、奥さんが猛然と反対して、定価で買わされたやつ。マダガスカルのは、別にいらなかったけどお金が余ったので空港で購入した派手なバオバブ柄。
どれもに想い出が染み込んでいる。なので、ヨレヨレになっても、なかなか襤褸切れボックスに移動させにくいのである。
2種類目は学会系のTシャツだ。資金集めの意味合いもあるだろうから、できるだけ買うことにしている。小さな泊まり込みの学会で、みんなとおそろいのTシャツを着るのは楽しいし。けど、ほとんどが街で着るにはデザインがいまひとつという問題がある。帰宅後はあまり着ないので、いつまでたっても傷まない。かといって、捨てるには忍びないから死蔵されたままになっている。
3つ目は登山用の速乾性Tシャツで、4~5枚はある。長期のトレッキングのために購入したものだが、山以外では使わないし、そんなに山へ行く訳ではないので、これだけあれば死ぬまでいけそうだ。4つ目はおみやげに貰ったもので、これが意外と多い。
そんなこんなで20枚ってどうなんでしょう? みなさん、これくらい持っておられるんでしょうか。個人的にはどう考えても多すぎるような気がしてるんですけど。
昨日の晩、寝間着代わりに着ていたのはシアトルマリナーズのTシャツだった。これは、出張でワシントン州立大学へ行った時にスタジアムで買ったものである。ナイター観戦のお目当てはイチローだったが、大魔神・佐々木主浩が故障上がりで登板し、ものすごい歓声だったのをよく覚えている。いつのことだったかと検索してみたら、2003年やんか。18年物のTシャツって、さすがに物持ちがよすぎますわな。
なかののつぶやき
「モンブランの登山基地、シャモニーで買ったTシャツの柄です。昔の登山隊のシルエットとシャモニーガイド協会のマークとがデザインされています。色はきれいな紫地に白で、とってもお気に入りの一枚であります」