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笑う門には病なし![なかのとおるのええ加減でいきまっせ!(368)]

No.5079 (2021年08月28日発行) P.67

仲野 徹 (大阪大学病理学教授)

登録日: 2021-08-25

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またまた拙著、新刊のご案内、というか宣伝にございます。タイトルは『仲野教授の笑う門には病なし!』。その内容たるや、おなじみ『なかのとおるのええ加減でいきまっせ!』、すなわち、この連載エッセイから選りすぐったものにございます。

あ、それやったらもう読んだことあるやつばっかりやから読まんでええわ、とか、つれないことをおっしゃったりしないでください。お気持ちはわかりますが…。

出版は、「原点回帰の出版社」、ミシマ社である。自分で言うのもなんだが、「出版活動を通じて、『世界を面白くする』ことに貢献する」をモットーにする出版社にぴったりのエッセイ集ではないかと思っている。

どうして日本医事新報社からではないのかと訝られるかもしれない。う~ん、どうしてなんでしょう。医学エッセイ集ならともかく、訳のわからん話ばっかりですから、しゃぁないですわな。そういえば、同じく巻末で秘かにライバル連載と見なしている『がんばれ! 猫山先生』は日本医事新報社から出てるやん。猫山先生はぎりぎりで(?)医学漫画やからいけるんでしょうなぁ。

気を取り直して、拙エッセイ集に話をもどすことに。毎回すごくよく書けてるかというと、正直なところ、そうでもないような気がする。連載しているとはいえ、所詮は素人なんだから、いたしかたなし。ただし、このエッセイ集は、その中から選び抜かれたやつなので、質は大丈夫。ちなみに、その選択は完全に編集者さんまかせである。

単行本にするのには意外と手間がかかった。見開き2ページに収めるために文章を削り、「つぶやき」についてはだいぶ書き直したりした。もちろん、より面白くするため、元の文章に手をいれたところもたくさんある。どうです、読みたくなってきました?

なによりの自慢は、とりあげているエッセイの内容の幅の広さだ。これはかなりのものである。医学教育のような真面目な話から、僻地旅行記、交差点にバスが突っ込んで来た体験記に、カレールーのかけ方まで。自分でもあきれるほどだ。

「医学部教授、64歳。まもなく定年。(そんなに)知られていない才能が開花!?」と帯にある。才能開花はようわからんけど、「自分でいうのもなんですけど、この本めっちゃおもろいです」という、帯のもうひとつの文句を信じて買ってやってください!

なかののつぶやき
「これでもう10冊目の単行本になります。まさかこんなにたくさんの本を出すようになるとは。人生、わからんもんですわ。と言いながら、まだまだいきまっせぇ~。何卒よろしくお願い申しあげます」

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