生来健康な7歳男児。2014年1月9日(第1病日)咳嗽出現、体温37.3℃。翌日(第2病日)午前に来院、体温37.5℃。去痰薬のみ処方し一旦帰宅(当時は発熱してからある程度時間が経過しないと迅速検査の陽性率が低かった)。同日昼より39℃の発熱が出現し午後再受診。軽度の努力呼吸、SpO2 88%(RA)、迅速検査にてFlu Aと診断、胸部聴診上ラ音を聴取、院内X線写真にて左下肺野に硬化像を認め(図左)、インフルエンザA型急性肺炎と診断し、地域の中核病院へ紹介入院。その後呼吸状態が急激に悪化、CTにても左に浸潤陰影と胸水の貯留を認め(図右)、その日のうちに県立こども病院に転院となった。挿管後、胸腔穿刺、胸腔ドレナージ、5日間のPICUでの人工呼吸管理の後に回復し、後遺症なく退院となった。インフルエンザウイルスはH1N1 pandemicが同定された。
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