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マスクでの生活[プラタナス]

No.5086 (2021年10月16日発行) P.3

中条恭子 (聖路加国際病院耳鼻咽喉科部長)

登録日: 2021-10-16

最終更新日: 2021-10-14

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  • 2020年の初めから新型コロナ感染症が広がり、マスクをつける生活が始まった。私たち医療者は比較的マスクに慣れているし、日本人は花粉症やインフルエンザでマスクとの距離が近いと思えたが、このようなマスク生活が早1年半も続いてしまっている。

    私は耳鼻科医なので難聴の患者さんが受診される。このマスク生活で今までより聞き取りが悪くなって困っている患者さんが大勢おられる。マスクの不便さに共感しながら、聞き取りでの口の動きが重要なことを再認識している。
    この春、3歳児健診で言葉がはっきりしないと指摘されたお子さんが数人受診された。

    初めに診察した子は背も高く、笑顔が可愛い男の子だった。「お名前は?」と尋ねるとその男の子は『モゴモゴ……』とお返事はしているが言葉がはっきりしない。マスクをしていたので、マスクを外してもう一度「お名前は?」と尋ねると、今度は恥ずかしがってお返事すらしてくれず、笑顔を返してくれるのみだった。一通りの診察をして難聴がないことは確認ができ、その子にマスクをつけてあげると途端におしゃべりをしてくれた。

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