[執筆]石川美緒(北川クリニック)
判型:A4判
頁数:16頁
価格:990円(税込)
訪問看護指示書についての質問です。
・独り暮らしの認知症の方に訪問看護が入る場合、どこをみてほしいか、具体的な指示内容を書いていますか?「全身状態の観察をお願いします」という言葉で濁していませんか?
・病名の欄に「パーキンソン病」とだけ書かずに、きちんとヤール分類と生活機能障害度を記載していますか?
・在宅患者訪問点滴指示書で訪問看護師に注射を依頼する際、点滴静注以外(静脈注射や皮下注射、筋肉注射)では医療機関側は指導料も薬剤料も算定できないことを知っていますか?
上記の質問に自信をもって答えられなかった方は、是非本書をお読みいただけますと幸いです。
訪問看護指示書は、訪問看護師と普段やりとりすることが少ない医師には、記載するのが酷な書類かもしれない、と思います。診療報酬にも関わる様々なルールがあるのにもかかわらず、医師が訪問看護指示書の書き方について講習会等で習う機会はほとんどないからです。
書類ボックスに訪問看護指示書作成依頼が来ているのを発見した際、「なんで私が書かないといけないの?○○科にも××科にもかかっているのに…」と思うこともあると思います。ただ、依頼する側も、「医師からの指示書がないとケアに入れなくて困っている」のです。また、やっと書類が手元に届いても、記載内容の不備等で困ったり、内容の修正を依頼すると嫌がられて困ったりもしています。私は、在宅医療に携わる中で、幸いなことに訪問看護師と直接意見交換をする機会が多く、指示書に何が書いていないと困るのか、どんなことを書いて欲しいのかを知ることができました。
本書は、そんな彼らとのやりとりを基に書いたものです。まず、「困った」指示書の例を挙げ、何に困るのか、どのように修正すればよいのか、をふまえて修正版の指示書を載せています。指示期間や、記載医師名の注意点などのルールについても学ぶことができます。
在宅医療において、訪問看護との連携は重要です。本コンテンツが、連携のツールとなる、受け取る側に配慮した訪問看護指示書を記載する一助となれば幸いです。