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私が奪おうとしたもの[プラタナス]

No.5095 (2021年12月18日発行) P.6

藤谷直明 (社会医療法人関愛会よつばファミリークリニック院長)

登録日: 2021-12-18

最終更新日: 2021-12-15

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  • この企画に声をかけて頂いたとき、すぐにこの花の写真が思い浮かびました。写真は外来で診ていたある患者さんの畑に咲いていた花です。


    患者さんは高齢の女性で、パーキンソン病がありました。パーキンソン病は病歴も長く、転倒が増えてきておりました。特に畑で転ぶことが多かったです。薬の調整をしても改善は乏しく、訪問リハビリテーションによる介入でも転倒は予防しきれない状況でした。別居しているご家族は心配して、畑に行くのをやめるように説得していましたが、本人は拒否しておりました。

    なかなか本人が言うことを聞かないとのことで、私は、ご家族から説得するように依頼され、家族も交えてカンファレンスを行いました。その中で、病状の説明とともに、「転倒のリスクが高くなっており、畑に行くのは訪問リハビリテーションの方が来たときのみにするように」と伝えました。しかし、それでも本人は納得されませんでした。

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