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『コロナ後遺症患者に対するシンプル上咽頭擦過療法(EAT)のコツ』について著者の堀田 修先生にお聞きしました

登録日: 2022-01-18

最終更新日: 2022-01-18

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コロナ後遺症患者に対するシンプル上咽頭擦過療法(EAT)のコツ

[執筆]堀田 修(認定NPO法人日本病巣疾患研究会(JFIR)理事長/医療法人モクシン 堀田修クリニック(HOC)院長)

判型:A4判
頁数:14頁、動画:4点
価格:1,320円(税込)

─本コンテンツの特徴・魅力を教えて下さい。

慢性上咽頭炎の診断とその治療である上咽頭擦過療法(epipharyngeal abrasive therapy:EAT)は鼻綿棒と咽頭捲綿子を用いて医師であれば誰でも手軽に外来で実施できます。

EAT(通称、Bスポット療法)がコロナ後遺症の治療法として最近注目を集めておりますが、EATは1960年代に東京医科歯科大学初代耳鼻咽喉科教授の堀口申作先生により考案された日本オリジナルで歴史のある治療法です。上咽頭は神経線維と免疫担当細胞が豊富な部位であるため、同部位の慢性炎症は自律神経障害をはじめとする脳神経系の異常や自己免疫疾患の発症、増悪に関与し、その結果として実に多彩な症状や疾患と関連します。現在の問題点はEATを実施する医療施設が全国でまだ約400施設と少ないことと、EAT手技の標準化が現段階ではなされていないこともあり、医師の技量により治療効果のばらつきが大きいことです。

本コンテンツではシンプルで効果的なEATの手技とそのコツについて動画を用いてわかりやすく解説しており、経験のない医師でも明日からの日常臨床に活用することができます。

─本コンテンツでスキルアップすると臨床上、どんな良い変化がありますか。

慢性上咽頭炎は比較的頻度の高い疾患ですが、患者さんの多くが血液検査や画像診断で検出される器質的な異常所見を欠いているため、自身の苦痛が周りに理解されず、大病院の様々な診療科をたらい回しとなり、苦しんでいることが少なくありません。EATの効果はしばしば劇的で、その場合には患者さんの苦悩からの解放につながります。その結果、患者さんが同じような症状で悩んでいる他の患者さんたちを次々と連れて来ることをよく経験します。このような状況は患者さんの近くで対応する医療スタッフのモチベーションの向上にもつながり、必然的に院内の雰囲気が明るくなり、地域での評判もそれにふさわしいものとなります。

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