[執筆]舛森直哉(札幌医科大学医学部泌尿器科学講座教授)
判型:A4判
頁数:17頁
価格:1,650円(税込)
一般の先生方にとっては、前立腺肥大症というと“前立腺が必ず腫大している”というイメージがあるかもしれません。しかし、実際にはそうではなく、前立腺肥大症患者の前立腺は小さなものから巨大なものまで様々です。本コンテンツでは、前立腺肥大症は多彩な症状・所見を有する不均一な集団であり、症状・所見に応じて適応となる薬物治療が異なることを解説しています。
前立腺肥大症の治療の目的は、もちろん患者さんが有する下部尿路症状の速やかな改善ですが、慢性・進行性の疾患である前立腺肥大症では疾患の進行を長期間にわたって抑えることも重要です。この場合、薬剤の種類によって長期成績が異なることが示されています。また、前立腺肥大症に対しては効果において薬物治療をはるかに凌駕する外科治療があります。種々の外科治療の方法を簡単に図示して、一般の先生方の理解が容易になるようにしました。
前立腺肥大症の薬物治療の種類と特徴を理解することによって、患者さんのバックグラウンドに合わせた適切な治療法の提示が可能になります。また、各種薬物治療の併用療法を学ぶことにより、治療の幅が広がることが期待されます。 一方で、薬物治療の限界を知ることで、適切な患者さんに、適切な時期に外科治療を勧めることができるようになります。 本コンテンツにより前立腺肥大症の多様性を理解していただき、それに合わせた適切な治療法を患者さんに提示していただけるようになると嬉しいですね。