「コロナ禍でかかりつけ医機能が十分作動せず総合病院に大きな負荷がかかった」などとして、財務省を中心に政府内でかかりつけ医の制度化に向けた議論が活発化しています。岸田首相は5月17日に「かかりつけ医機能が発揮される制度整備」を行う考えを表明。この考えは6月7日の「骨太の方針2022」にも明記されました。
6月のアンケートでは、「かかりつけ医の制度化は現時点で必要と考えるか」との問いに対し、「かかりつけ医機能は十分発揮されており、制度化の必要はない」(16%)と「制度化の必要はないが、かかりつけ医機能が発揮されるためのさらなる政策は必要」(51%)を合わせ67%が認定制・登録制などの制度化は必要ないと回答。ただ、「制度化を進めるべき」との声も22%あり、医師の間にも多様な意見があることがわかりました。「その他」として「かかりつけ医の定義をしっかりと決めてほしい」(埼玉・開業医)などの意見も寄せられました。
自由記載欄には、「制度化することで結果的にかかりつけ医間の患者の奪い合いが低下し、開業医優遇の診療報酬を行わなくてもよくなる」(神奈川・勤務医)、「(コロナ禍での)国、県、保健所の無策(の責任)をかかりつけ医に押しつけるのは100%筋違い。財政的な締め付けを図ろうとしていることは許しがたい」(茨城・開業医)など、制度化に賛成派の読者からも反対派の読者からもたくさんのご意見をいただきました。
以下、主なご意見を紹介します。(次ページへ)