厚生労働省は6月20日、米ジョンソン・エンド・ジョンソン(J&J)の医薬品部門ヤンセンファーマが申請していた新型コロナワクチン「ジェコビデン筋注」について、国内での製造販売を承認した。これで国内で使える新型コロナワクチンは5種類となった。
ジェコビデン筋注は、J&Jが開発した遺伝子組換えアデノウイルスベクターワクチン。これまで承認された4つのワクチンは初回接種で2回接種が必要なのに対し、1回接種で済むのが特徴だ。
接種対象者は18歳以上。初回・追加接種いずれにも使用可能だが、追加接種は初回接種から2カ月以上経過した後に行うことができる。初回接種で他のワクチンを接種した者への交互接種の有効性・安全性は確立していない。
ジェコビデン筋注の海外第3相試験のうちENSEMBLE試験では単回接種での予防効果と安全性が確認、ENSEMBLE2試験では初回接種2カ月後の追加接種時の予防効果の改善と単回接種時と同様の安全性が確認された。国内で実施した第1相COV1002試験では、日本人に対する安全性と免疫原性などが確認された。
厚労省はジェコビデン筋注について、現段階では全額公費負担で使用するワクチンに位置づけない方針を示している。
「ジェコビデン筋注」の効能・効果/用法・用量
【効能・効果】SARS-CoV-2による感染症の予防
【用法・用量】通常、1回0.5mLを筋肉内に接種