MSDは9月8日、新型コロナ感染症(COVID-19)治療薬「ラゲブリオ」について9月16日から一般流通を開始すると発表した。
ラゲブリオは、COVID-19に対する国内初の経口抗ウイルス薬として2021年12月に特例承認された。国内での安定供給が難しいことから一般流通は行わず、厚労省が所有した上で医療機関・薬局に配分する方針がとられてきたが、供給能力増強により全国の医療機関に迅速に届ける体制が整ったことから、8月18日に「200㎎1カプセル2357.80円」で薬価収載。9月16日から一般流通を開始することが決まった。
厚労省は8日付の事務連絡で、ラゲブリオについて「国購入品の配分は9月15日15時までに配分依頼された分の配送をもって終了する」「9月16日以降は一般流通品が医療機関・薬局に納入可能となる」とし、一般流通品を患者に投与した場合は、通常の手続きに従って薬剤費を含めて保険請求を行うよう全国の自治体に医療機関への周知を依頼。
原則として同一患者に国購入品と一般流通品を混在させて使用することは避け、16日以降も国購入品の薬剤費については患者に自己負担を求めることのないよう注意を促している。