肘関節に軟骨変性,骨棘形成,関節面の不適合が生じ,疼痛,可動域制限などの機能障害を呈する病態である。加齢,肘を酷使する労働・スポーツなどによるオーバーユース,肘関節内骨折,離断性骨軟骨炎(野球肘)などの外傷,化膿性関節炎,関節リウマチなどの炎症性疾患が原因になる。
肘関節の疼痛,可動域制限,ロッキング。屈曲制限のため洗顔,食事,シャツのボタンかけなどの動作が困難になる。診断に際しては,既往歴,スポーツ歴,職業歴を詳しく聴取する。肘部管症候群を合併することが多く,環指・小指のしびれ,握力低下がみられる。
単純X線像では,骨棘形成,遊離体,関節裂隙の狭小化が認められる。CTは骨棘,遊離体の局在を把握するのに有用である(図)。MRIは関節水腫,滑膜増生の診断に有用である。
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