日本医師会は6日に会見を開き、石川広己常任理事が日医のICT戦略について説明した。それによると、日医が発行する医師資格証の申請数は9月末までで6969件。発行を開始した2014年2月から今年3月までの申請数は2774件だったが、日医の会員は発行手数料・年間利用料が無料になったことや、診療報酬改定により医師資格証を用いた診療情報提供書への電子署名が算定可能となったことで、4月以降の申請数が急激に増加した。石川氏は、今後も医師資格証の普及を進めたいとしている。
石川氏はまた、日医標準レセプトソフト「ORCA」が業界シェア3位に成長したことを紹介し、導入医療機関数は1万5825機関(9月15日現在)で全国レセコン利用機関の17.3%を占めると説明。「ORCAを医事・介護会計処理エンジンとして組み込みが可能なものに発展させていくことで、全国の医療機関共通のインフラにしたい」と述べた。
このほか、地域医療や医療介護の連携システム同士を結ぶ「医療等分野専用ネットワーク」の構築についても言及。島根県の地域医療連携システム「まめネット」と岡山県の「晴れやかネット」を繋ぐ実証実験を今年度中に行う考えを示した。