意思決定支援とは,特定の行為に関し,本人の判断能力に課題のある局面において,本人に必要な情報を提供し,本人の意思や考えを引き出すなど,本人に関わる支援者らによって行われる,本人が自らの価値観や選好に基づく意思決定をするための活動を言う1)。
医療における意思決定支援においては,共有意思決定(shared decision making:SDM)支援のスキルが広がっている。
在宅医療における意思決定支援は,すべての人は意思決定能力があることが推定される「能力推定の原則」のもと,家族も含めた多職種チームにより行う。
「認知症の人の日常生活・社会生活における意思決定支援ガイドライン」2),「意思決定支援を踏まえた後見事務のガイドライン」1)等において,本人の意思決定能力がたとえ低下した場合においても,本人の意思の尊重に基づいた意思決定支援を行うことが明記された。
基本原則として,すべての人は意思決定能力があることが推定される(能力推定の原則)。
これらのガイドラインにおける意思決定支援においては,SDMの考えが採用されている。
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