【質問者】嶋 洋明 大阪医科薬科大学整形外科講師
【脛腓骨靱帯結合の固定の要否は,腓骨骨折の高さと内側の損傷形態から判断する】
AO/OTA分類のtype BおよびCでは,ほとんどの場合で脛腓骨靱帯結合は損傷しています。AO/OTA type Bおよび低位のtype C(腓骨の骨折が関節面から4.5cmより遠位のもの)では骨間膜は原則として断裂していないか,断裂していたとしても遠位に限定しているため,骨折を固定すれば足関節は安定します。脛腓骨靱帯結合の不安定性を評価するためにいくつかの術中ストレス試験が考案されていますが,与えるストレスの定量化はほとんどなされておらず,また何をもって陽性(臨床的に問題となる不安定性がある)とするかはいまだに明らかではないことから,臨床的意義は少ないです。
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