社会保障審議会医療保険部会(遠藤久夫部会長)は6日に会合を開き、医療保険制度改革に向けた高齢者医療・被用者保険のあり方を巡り議論した。厚労省は後期高齢者支援金の負担について、保険者の負担能力に応じた方法として、全面総報酬割の導入を提示。全面総報酬割の導入そのものについては支持する意見が多かったものの、部会としての意見集約には至らなかった。
後期高齢者支援金は現在、「3分の1を総報酬割、3分の2を加入者割」で負担。加入者割を廃止し、全面総報酬割にすることで、平均標準報酬月額が高い加入者の多い健康保険組合の負担が増える一方、財政面に不安がある協会けんぽの負担が軽減されるため、健康保険組合間の格差を是正する狙いがある。しかし、同日の部会では負担軽減となる協会けんぽへの国庫補助の見直しなど、全面総報酬割と併せて行われるべき施策が示されなかったことなどから、引き続き今後の部会で検討されることとなった。