【質問者】児玉和彦 こだま小児科理事長
【児の好む外用薬を選択し,肌を触って微調整し,ピカピカをキープ】
EAT研究〔乳児期にアレルギーを起こす頻度が高い食物を含めた,多様な食物を乳児期早期から摂取することで,食物アレルギー(food allergy:FA)発症が予防可能かを検証〕の対象集団(英国ウェールズの生後3〜6カ月の乳児)において,「定期的な保湿剤の塗布が経皮感作およびFAの発症を促進する可能性があること」を示した2021年の論文1)や,「健康な乳児への保湿剤などのスキンケア介入はおそらく湿疹の予防には有効ではなく,FAや皮膚感染症のリスクを増加させるだろう」という結論を出したコクランレビュー2)は,乳幼児の医療保健に関わる方々に混乱をまねいていることと思います。一方で,両親のどちらかにアレルギー疾患の家族歴があるなど,アレルギー素因がある乳児に対して保湿剤塗布を行った場合は,AD発症予防効果が示されている2023年の報告3)があります。
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