▶今回はプライマリ・ケア外来でよく遭遇する疾患をもとに,膝痛診療(非外傷)の手順について解説していきます。
▶プライマリ・ケア外来での膝痛3大障害は,変形性膝関節症,半月板損傷,偽痛風です。まずは「典型的にはこう来る」をおさらいして病歴で疾患を予測できるようにしましょう。
膝痛3大障害の典型例
①変形性膝関節症:中高年(特に女性)で,「以前から膝に違和感があったが徐々に痛みが増している」「普段より膝に負担がかかる作業をしてから膝が痛くて腫れている」
②半月板損傷:若者ならスポーツなどでの外傷を契機に,高齢者なら軽微な外力が加わって起きる。膝の曲げ伸ばしで痛みや引っかかりを訴える
③偽痛風:50歳以降で,急激に関節が腫れて熱があるが比較的元気な方。腫れる関節は単~少関節で,膝・足首・肘・手首が多い