「うちの子、腕を動かさない……」。
ある日帰宅すると、妻が相談してきた。肘内障である。当時、息子は1歳、肘内障の好発年齢は1~4歳で、鑑別となる上腕骨果上骨折は5~10歳という年齢であることから、鑑別可能だ。さらに外傷の病歴がなければ整復を試みてよい。妻の前で整復、クリック音を確認して「治ったよ」とコメントした。キョトンとした妻の顔を見て、詳細に病状説明した。妻は、最初は疑心暗鬼だったものの、しばらくして息子が手を動かしているのをみて理解してくれた。
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