政府の経済財政諮問会議(議長=安倍晋三首相)は12月22日、来年度予算編成の基本方針案を巡り議論した。
同案では、来年4月に予定される介護報酬改定で、介護職員の処遇改善の推進と経営状況を踏まえた報酬の適正化などに取り組み、社会保障歳出の徹底した効率化・適正化で、「極力全体の水準を抑制する」と明記。安倍首相も基礎的財政収支の改善に向け、概算要求で8300億円が計上されていたいわゆる自然増を含め「聖域なく見直しを行う」と強調した。
麻生太郎財務相は、財務省の財政制度等審議会の来年度予算編成に関する建議を提示。消費税率引上げが延期されたことで、増収分を充てることになっていた社会保障の充実について、「見直しは避けられず、2015年度および16年度において優先順位をつける必要がある」と指摘した。