厚生労働省は9月13日、2024年度診療報酬改定における経過措置が9月末で終了する施設基準の取扱いについて地方厚生局などに事務連絡した。「地域包括診療料・加算」など10月以降の継続算定にあたって施設基準の届出が必要な改定項目については、10月15日までに届出を完了し、10月末までに受理されれば10月1日にさかのぼっての算定が可能だと説明した。
主な対象項目をみると、外来医療の「地域包括診療料・加算」は24年度改定で施設基準に追加された、①28日以上の長期投薬やリフィル処方箋交付への対応が可能であることなどの院内掲示、②介護支援専門員との連携等、③「人生の最終段階における医療・ケアの決定プロセスに関するガイドライン」等を踏まえた意思決定支援に関する指針の策定―の各要件を満たした上で、届出を行う必要がある。
入院医療では、「重症度、医療・看護必要度」の該当患者割合の基準値などに関する経過措置が終了。「急性期一般入院料1~5」、「地域包括ケア病棟入院料・入院医療管理料」などの入院料や「総合入院体制加算」、「看護補助加算1」などの入院料の加算では10月1日以降、改定後の新基準を満たしていることが必須となる。「回復期リハビリテーション病棟入院料」では、①「入院料1」における入退院時の栄養状態の評価にGLIM基準を用いる、②「入院料1、3」におけるFIMの測定に関する院内研修の実施―が要件化される。
在宅医療では10月から、訪問診療の回数が多い医療機関における「在宅時医学総合管理料」と「施設入居時等医学総合管理料」の減額措置が始まる。具体的には10月以降に自院と自院と特別な関係にある医療機関における直近3カ月間の合計訪問診療回数が2100回未満とする基準を超えた場合は届出を行った上で、単一建物診療患者の数が10人以上の場合の評価を所定点数の6割に減額することが求められる(看取りの実績が一定以上ある場合などは除外)。