外科系学会社会保険委員会連合は3月17日に記者会見を開き、2014年度診療報酬改定による影響について関連学会から発表が行われた。
日本産科婦人科学会の関博之氏(埼玉医大)は、手術時間が短縮されたことなどにより14年度改定で2万2160点から2万140点に引下げが行われた帝王切開手術について紹介。予定帝王切開と緊急帝王切開の手術時間を比較した場合、予定の場合は60分未満が39.
3%だったのに対し、緊急の場合は57.3%だったと説明した。
関氏は、「帝王切開では迅速に手術を終了することが母児にとって有益」とした上で、手術時間の短縮という観点から診療報酬が引下げられたことを問題視。また緊急帝王切開では、医師2人が手術開始前に2時間かけて準備している実態なども紹介、「私見だが、帝王切開には国民が理解できる新しい評価軸が必要」と提案した。
会見では、外保連の新会長となる東大小児外科教授の岩中督氏が挨拶。2016年度改定に向けた動きについて、外保連としての考え方や要求を今年秋から暮れに向けてまとめる考えを示した。