財務省の財政制度等審議会財政制度分科会は4月27日、今後5年間の社会保障費の伸びを高齢化による伸び(2兆円強~2.5兆円)の範囲内に収める方針で一致した。歳出抑制策の1つとして、ジェネリック医薬品の使用割合を「2017年度内に80%」とする新目標を提言した。
新目標は「2018年度内に60%」としている現行目標の時期を前倒しし、割合を引き上げたもの。財務省によると、現在のジェネリックの使用割合は約55%。調剤医療費ベースの推計では使用割合増加の速度は上がっており、増加率がこのまま続けば18年度には80%を超えるとみている。80%に達した場合、国費ベースで2000億円の医療費削減効果を見込む。
使用割合の引上げに際しては、(1)処方箋のジェネリックへの変更不可欄にチェックした場合に理由の記載を義務化する、(2)DPC以外の病院にもジェネリックの使用割合に応じた診療報酬上の加減算を導入する─などの追加措置が必要としている。
財務省は、政府が夏に策定する財政健全化計画に社会保障費抑制策を反映させたい考え。