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■NEWS 日医松本会長「地域医療の崩壊防ぐ迅速な支援のために参院で速やかな審議を」─2025年度予算案

登録日: 2025-03-06

最終更新日: 2025-03-06

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日本医師会は3月5日に定例記者会見を開き、2025年度予算案が一部修正を経て衆議院で可決したことを受け松本吉郎会長は、地域医療の崩壊を防ぐ迅速な支援を実施するためにも参議院での速やかな審議を求めた。

松本会長は、2025年度予算案の内容について、地域医療の崩壊を防ぐ医療提供体制の整備・強化に必要な予算として「入院時食事療養費の1食当たり20円引上げ」「周産期・救急医療体制等の充実」「地域医療構想」「医師偏在対策」「かかりつけ機能等の推進などの支援」などが盛り込まれていると指摘。今後の参議院の審議に対し「危機的な病院経営の迅速な支援を実施するためにも、速やかな議論を期待したい」と述べた。

また次期2026年度診療報酬改定に向け、毎年6月ごろに閣議決定される「骨太の方針2025」を巡る議論が進むとした上で、骨太方針において①高齢化の伸びの範囲内に抑制する社会保障予算の目安対応の廃止、②診療報酬等について賃金物価の上昇に応じて適切に対応する新たな仕組みの導入、③小児医療、周産期体制の強力な方策の検討─の3点の対応が必要と強調。医療機関経営の厳しさから、「期中改定も視野に入れる必要がある」との見解を示した。

■維新の会「医療費の年4兆円削減」には「強い憤り感じる」

来年度予算案は自民党、公明党と日本維新の会の3党協議による修正を経て衆院を通過。日本維新の会が掲げる「国民医療費の年4兆円削減」方針について松本会長は、「医療機関が疲弊している現状で、これ以上医療費を抑制したら医療は崩壊する。国民の命と健康をどう思っているのか、ということを強く訴えたい。非常に強い憤りを感じている」と強い語気で医療費抑制論を牽制した。

維新の会が掲げる医療費抑制論を牽制した松本会長

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