日本医師会は10日、医療機関の控除対象外消費税負担の「見える化」に向け議論する「医療機関等の消費税問題に関する検討会」の第4回会合を開催した。
終了後、会見に応じた今村聡副会長によると、医療機関の消費税負担の考え方について日医や病院団体と厚労省で見解が分かれたという。
見解が分かれたのは、税率5%時点で医療機関が負担した消費税のうち、2013年の医療経済実態調査に基づき医薬品・医療材料に上乗せされた「1.22%」(診療報酬に対する割合)以外の部分。日医などは税率5%時においては、「1.
22%」を除いた「1.05%」から診療報酬本体に上乗せされている「0.43%」を引いた「0.62%」が医療機関の実質的負担と主張。
一方、厚労省は「0.62%」について、「あくまで実調から推計したもので、明確にそう(補填不足)といえるものではない」との考えを示した。
仮に医療が課税転換した場合、これまでの診療報酬改定で消費税負担への補填として上乗せされた分の「引きはがし」を行い、「医療費の原価」を決める必要がある。補填分が明確な医薬品・医療材料や診療報酬本体以外の実質的負担を何%と捉えるかで、過大な引きはがしが行われる可能性もある。