政府の経済財政諮問会議は22日、『骨太の方針(経済財政運営と改革の基本方針2015)』について、概ね合意した。社会保障の持続可能性を強調する一方、「歳出改革の重点分野」に位置づけ、「国民の納得感を醸成し、その参加の下に改革を進める」と言及。安部晋三首相は会議で、「(社会保障の)公共サービスの質を低下させることなく(歳出)抑制を実現する」との考えを示した。
焦点となる社会保障費の伸びについては、ここ3年で高齢化の増加分(約1.5兆円)相当となっていることを踏まえ、2018年度までは「今の基調を継続する」とした。また、16年度から18年度の3年間で改革を進めた上で、20年度に向け「高齢化による増加分と消費税率引上げと併せ行う充実等に相当する水準に収めることを目指す」とした。
甘利明経済再生担当相は会議終了後の会見で社会保障費の伸びについて、「経済・物価動向等を踏まえると明記した」として、経済成長に左右される可能性を示唆したが、実質的には伸びに限度額(キャップ)を設ける形となった。
後発医薬品使用割合の目標については、「2017年半ばまでに70%以上」「2018年から20年末までのなるべく早い時期に80%」とした。