日本病院団体協議会は3日、2016年度診療報酬改定への要望項目をまとめ、厚生労働省に要望書を提出した。7対1入院基本料の算定要件である「重症度、医療・看護必要度」を、病床機能と実際の入院患者像を踏まえたものに改めるよう求めている。
7対1病床の削減に向け算定要件の厳格化が図られた14年度改定では、呼吸ケア、喀痰吸引、時間尿測定を除外した上で「重症度、医療・看護必要度」の該当患者の割合15%以上を満たすことが要件とされた。しかし中医協分科会の調査では、改定前後で該当患者の割合にあまり変化がなかったことから、さらなる要件厳格化が次期改定の焦点となっている。
要望書では、現行の要件は急性期の病状を必ずしも反映していていないと指摘。病床機能と入院患者像が異なるため、一律の評価軸ではなく、実態を加味した要件とするよう求めている。
日病協診療報酬実務者会議の猪口雄二委員長は、要望書の提出後、「要件を満たそうと患者を選別するような歪みが生じている」と述べ、要件見直しの必要性を訴えた。