中央社会保険医療協議会の「医療機関等における消費税負担に関する分科会」は11月30日、2014年4月の消費税率引上げに伴う補填状況を巡り議論した。同分科会は厚労省が示した把握結果について、「マクロでは概ね補填されているものの補填状況にバラつきが見られた」とまとめる一方、田中滋分科会長は「診療報酬での対応に限界が指摘された」と述べた。
医療機関全体の補填差額は54億円のプラス、補填率は102.07%となった。施設別では、病院が102.36%、診療所が105.72%だったが、公立病院や特定機能病院、こども病院、医療法人の診療所は100%を下回る結果となった。
こうした結果を受け、多くの委員が補填状況のバラつきを問題視。また会計上は減価償却されるものの、高額な医療機器などは購入年度に課税されるため単年では「痛税感がある」との声が相次ぎ、診療側・支払側ともに抜本的解決が必要との考えで概ね一致した。